2008.11.05 Wed
「ブーリン家の姉妹」
ブーリン家の姉妹
原題:THE OTHER BOLEYN GIRL
製作:2008年 イギリス/アメリカ
監督:ジャスティン・チャドウィック
出演:
ナタリー・ポートマン :アン・ブーリン
スカーレット・ヨハンソン :メアリー・ブーリン
エリック・バナ :ヘンリー8世
デヴィッド・モリッシー: トーマス・ハワード(ノーフォーク公爵)
クリスティン・スコット・トーマス :レディ・エリザベス・ブーリン
マーク・ライランス: トーマス・ブーリン卿
ジム・スタージェス :ジョージ・ブーリン
ベネディクト・カンバーバッチ :ウィリアム・ケアリー
オリヴァー・コールマン: ヘンリー・パーシー
アナ・トレント :キャサリン・オブ・アラゴン
エディ・レッドメイン :ウィリアム・スタフォード
ジュノー・テンプル :ジェーン・パーカー
【宣伝コピー】『愛は、分けられない。』『最初に愛されたのは妹メアリー、王妃になったのは姉のアン。世界を変えた華麗で激しい愛の物語。』
まず、結論から言いましょう。
めちゃくちゃ面白かった!
ストーリー展開はほとんど歴史に忠実だと思われます。なので、見る側としては、結末も展開もほとんどわかってるんだけれど、それでも十分、いや十二分に面白かったです!とにかくドラマとしては、中だるみすることなく、テンポもよく、登場人物のキャラクター説明も明確でわかりやすく、総合的な後味も含め、非常によくできた映画だと思いました。なので、もし気になっているのであれば、映画館で見て損はない映画だと断言します。脚本もしっかりしているし、映像も大画面で見る価値のある美しさだし。ただし、アン・ブーリンの結末は歴史どおりですから、それなりの覚悟の上でご鑑賞を。
アン・ブーリンといえば、あの英国の黄金時代を築いたエリザベス1世の母。エリザベス1世の幼少時代の話になれば、かならずアン女王の名前も出てくるわけで、そうなると有名な史実がすべてを既に語っているので、誰しもが知ってるということを前提にここから先はネタバレも気にせず書きますが、もし、この時代のイングランドの歴史に疎く、真っ白な状態で見たいなら、ここで引き返してくださいませ。
この映画の舞台は16世紀イギリス。時の国王は、ヘンリー8世。ヘンリー8世は既にキャサリンという王妃がおりまして、跡継ぎを産めないことが原因でキャサリンとはギクシャクしております。ヘンリー8世としては離婚をして別の女性(あえて、ここでは誰とは言うまい)との再婚を願っているわけですが、カトリックの教義では離婚はご法度ですので、カトリック教会が納得するような最もらしい理由をつけて離婚を申請してみたものの、カトリック教会は離婚を認めない。ヘンリー8世はこれに激怒して教皇庁との断絶を決意。これを期にイングランド国教会の原型が成立することになったという、ヨーロッパの歴史を大きく揺り動かした有名なヘンリー8世の結婚問題。そこに大きく絡んできていたブーリン家の姉妹。この姉妹がヘンリー8世の寵愛を巡って確執を深めていくいきさつと、そのブーリン家の姉妹が最終的にどうなったのかをドラマティックに描いたのがこの映画。
ブーリン家の姉妹は、姉のアンにナタリー・ポートマン。妹・メアリーにカーレット・ヨハンソン。ヘンリー8世にはエリック・バナ。キャストには全く不満はありません。というか、むしろ、ブーリン家の姉妹は、この二人がドンピシャ。とくにナタリー・ポートマン。勝気で利発でしたたかなアンがよく似合っておりました。スカーレット・ヨハンソンのメアリーの穏やかな優しさもなかなかのもの。個人的にスカーレット・ヨハンソンはかなり注目している女優さんなのですが、今回も期待を裏切ることなく素敵でした。
アン・ブーリンといえば、あの英国の黄金時代を築いたエリザベス1世の母。かつてスコットランド旅行の際にメアリー・スチュワート&エリザベス1世がらみの本を読んだので、ヘンリー8世の王妃アンが、反逆、姦通、近親相姦及び魔術という罪で死刑判決を受け、ロンドン塔にて斬首刑に処せられたことについては知っていたけれど、それ以前の若かりし日のアン・ブーリンのしたたかさと、最終的に反逆罪に問われるまでの姦通、近親相姦という罪を着せられた流れが、そうだったのか!と目から鱗が落ちるような気分で、どこまでが史実どおりなのかはわからないけれど、非常に興味深かったです。アンの末路は、自らの野心と行動が招いた失脚ともいえるので、因果応報と思えば胸がすくようでもありますが、時代と周囲の野心に踊らされて翻弄された痛々しい女性でもあり、その複雑な気持ちの中に、メアリーというピュアな存在と、将来、イングランドの黄金時代を築くエリザベスの存在が大いなる救いとなっているせいか、最終的にはそれほどズシーンと重い後味ではなかったです。映像等も非常に上品に仕上げてあるので、断頭台のシーン等も目を背けなくても平気なように、やんわりとニュアンスで上品に伝えてくれております。それだけに、映画としてよくできてるなーと関心すること然り。いろんな意味で、凄い時代だったことを思い知らされるとともに、当時の王様って凄かったのね、権力って凄いのね、でも権力を一箇所に集中させちゃうのは本当に危険だよね、そしてその権力も一瞬で消え去るのよねーなんてことを思い知らされるドラマでもありました。それにしてもヘンリーは悪い男よのぉ・・・。そしてメアリーの性格のいいこと!ああいう娘をなぜ捨てるかなぁ・・・。
この映画のラストシーンはまるで映画「エリザベス」へと繋げることを意識して作ったのか?と思うぐらい、「エリザベス」と綺麗に繋がるような風景で締めくくられています。なので、この映画と「エリザベス」「エリザベス・ゴールデン・エイジ」を連続してみれば、かなりこの当時のイングランドの歴史、宗教の流れなんかがわかりやすいと思います。ヘンリー8世がカトリックと決別するあたりも丁寧に描いてあるし、スペインとイングランドの関係がどんどん悪化していくのも、ちょうど、このあたりからなので、 この作品から続けて「エリザベス」「エリザベス・ゴールデン・エイジ」をみると、かなり歴史の勉強がわかりやすくなる気がします。まあ「エリザベス」の1作目は、かなり史実と違うところもあるけれど。
それにしても、この時代のヨーロッパは、本当にドロドロしていてドラマになるネタの宝庫だね。時代劇ファンとしては、もっともっと、映画にしてほしいところ。
原作
ブーリン家の姉妹 上 (1) (集英社文庫 ク 17-1)
加藤 洋子
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ブーリン家の姉妹 下 (3) (集英社文庫 ク 17-2)
加藤 洋子
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サントラ
オリジナル・サウンドトラック『ブーリン家の姉妹』
サントラ
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関連本
王妃アン・ブリンの秘密の日記
Robin Maxwell 居石 直徳
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合わせて見れば英国史がよくわかります。
エリザベス
クリストファー・エクルストン, ジェフリー・ラッシュ, ケイト・ブランシェット, シェカール・カプール
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エリザベス : ゴールデン・エイジ
ケイト・ブランシェット, ジェフリー・ラッシュ, クライヴ・オーウェン, サマンサ・モートン, シェカール・カプール
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| 映画 | 23:01 | comments:3 | trackbacks(-) | TOP↑









私も先週、これを観に独りで映画館にいってきました!
やはり史実を基にした時代ものはいいですな〜。
ちょっと前のキルスティン・ダンストのアントワネットはイマイチでしたが。
(ファッション映像としては楽しめました…)
ぶー林家←一発変換でこんなん出ました。
いやいやブーリン家の姉妹は見応えありましたね。
脚本がうまいからか、ずっと最後まで飽きなかった。
そして個人的にはブラックホークダウンの時からエリック・バナが好きなので
エリックの濃ゆさも堪能できたし♪
あの時代の衣装も大好きだし。ドレスの色がどれもすごく好みだった!
あ〜あ、私もJOLLYさんと一緒に見たかったなぁ…。
| 黒豆 | 2008/11/06 10:55 | URL |