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Je pense, donc je suis.

Je pense, donc je suis.(我思う、故に我あり。)  というか、ただの日記です。

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舞台「見知らぬ乗客」

先日既に、無事に上京して8月7日のマチネ公演を鑑賞してきた報告は済ませてありますが、(※参照記事こちら)本日、舞台「見知らぬ乗客」も無事に千秋楽を迎えたようなので、改めて、ネタバレも含んだ内容等についての詳しい感想をまとめておこうかと思います。(※画像及び文章の無断転記は、くれぐれも御遠慮ください)

毎回、レビューを書くまえにお断りしておりますが、私は、もともと舞台演劇というジャンルが好きではありません。言葉で人に聞かせるように感情を表現するという行為を見るのが苦手なのです。(だから言葉を使わずに感情を表現するバレエが好き。) なので、演劇自体もそれほど数は見ておりませんし、アッカーマン作品を見るのも今回が初めてで、専門的な知識もないド素人です。そんな人間が、たった1回の鑑賞のうろ覚えの記憶を元に書いた一つの感想にすぎないということを御理解の上、読みすすめていただければと思います。

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舞台「見知らぬ乗客」
【キャスト】
二宮和也 内田滋 秋吉久美子 パクソヒ 宮光真理子
巌大介 岡田あがさ 岡田さやか 川辺邦弘 倉本朋幸 深貝大輔

【原作】 パトリシア・ハイスミス
【作】 クレイグ・ワーナー
【演出】 ロバート・アラン・アッカーマン
【衣装】 ドナ・グラナータ
【翻訳】 広田敦郎
【美術】 今村力
【照明】 沢田祐二
【音響】 高橋巖
【映像】 荒川ヒロキ
【ヘアメイク】 鎌田直樹 野村博史
【舞台監督】 小林清隆 舛田勝敏
【制作】 杉田靜生 梅木直美
【キャスティングプロデューサー】 大川泰
【アソシエイトプロデューサー】 川名康浩
【プロデューサー】 堂本奈緒美 麻田幹太 外丸智宏
【企画・製作】 Quaras
【主催】 東京グローブ座
【公演日程】 2009 / 7 / 18(土)~ 8 / 11(火)
【公演場所】 東京グローブ座
【鑑賞日】 2009 / 8 / 7 13:00~

チケット料金
S席:8,500円 A席:7,500円 B席:5,500円 (全席指定・税込)



この舞台は、ファンクラブで落選、一般発売も撃沈、戻りチケットの発売のために有給休暇を取得しロッピーの前で待機したものの撃沈、掲示板で「譲る」の掲示に申込んだ回数は数しれず、公演初日以降は欠かすことなく当日券の電話を毎日繰り返し親指にリダイヤルたこができるほど、それでもチケットが手に入らないという苦しい日々を経ての、土壇場で当日券ゲット&運よくダブって取れた国立競技場のライブチケットと舞台チケットを交換してくださる方が現れるという降って沸いたような幸運でチケットを手に入れることができたという経緯があり、本当に見れると決まるまでの日々が長かった。

その長い日々の間にパトリシア・ハイスミスの原作は、あらかじめ読んで予習済。(※参照記事こちら)私の場合は、先に原作を読んでおいてよかったと思いました。たった1回の鑑賞で隅々まで意識を張り巡らせて鑑賞することができたので。原作を読む前の段階で、私は既に配役を知っていたので、ブルーノは二宮君をイメージして何の違和感も感じずに読みすすめていたのですが、舞台化のことを全く知らなかった私の母は、ブルーノを二宮君が演じるということを読書後に伝えると「えーーーーーーー、イメージと全然違う!もっと大柄な男性のイメージで読んでたわ。イメージで言うならTOKIOの長瀬君や松岡君みたいな雰囲気。あんな小さくて華奢なブルーノじゃ、ミリアムを押し倒して殺せないんじゃないの?(苦笑)」などと言っておりまして、同じく原作を読んだことのある友人の妹のAちゃんも「大柄な男の人で、ニノのイメージじゃない」と言ってたとのことで、一般的に原作からはニノっぽくないと認定されがちな役どころの様子。そんな役をどう演じてくれるのか、非常に楽しみにして劇場へ。

今回の舞台は、世界各国で既に上演されているクレイグ・ワーナーの脚本をそのまま翻訳したものを使っているわけではなく、それにさらに手を加えてハイスミスの原作から数シーン加え、結末も変えてあるみたいです。私はワーナーの戯曲のほうは未読なのですが(英語で読むのがめんどくさくて放棄した)、ワーナーの戯曲も読んで、ハイスミスの原作も読んで、今回の舞台も鑑賞した友人曰く「今回の舞台は、ワーナーの脚本よりも、かなり登場人物や場を増やしてある」とのこと。実際に私が目にした舞台は、原作を読んで想像していた以上に場が細かく分けてあって、場面転換がとても多く、少し驚いたぐらいでした。ちなみにワーナーの脚本では、ガイの妻のミリアムは登場せず、ブルーノによるミリアム殺害シーンなどもないそうです。

まず、作品自体についてですが、非常に完成度の高い作品でした。原作のもつ緊張感、緊迫感をそのまま伝える洗練された脚本で、とにかく全く中だるみしないスピード感が印象的でした。舞台装置も含め、作品として、ここまで無駄なくテンポよく、そして判りやすく美しく作り上げる演出力は、ただただ圧巻としかいいようがありません。先述のとおり、かなり場を増やしてあるので、必然的に場面転換も多いのですが、そのどれもがスムーズで、散漫さやドタバタ感はなく、見ている側の感情の途切れを感じさせる要素がありません。衣装やセットもモノトーンを基調としており、幸せな場面では白を、陰鬱な場面では黒がメインとなっていて、そのメリハリが心理状況とリンクすることもあって非常に視覚的にもわかりやすく、とにかく総合的に非常にクオリティの高い作品でした。そして、この作品のもつ独特の緊迫感や緊張感を劇場空間に張り詰めるには、今回のグローブ座という劇場が最適で、これ以上では無理だっただろうとも思いました。これ以上に大きな劇場になってしまうと(それこそ大阪のBRAVA!サイズでも)、役者の仕草や目線や表情を肉眼で捉えることに限界が出てくるだろうし、肉声でなければ、この独特の緊迫感や緊張感が薄まってしまって、この作品の魅力が消えてしまうだろうなと、見ていて痛感しました。あらためて、血を見るようなチケット争奪戦が目に見えていても、この劇場サイズでの上演に拘った意味を感じる内容でした。

上演中にひたすら続く緊張感もそうですが、物語自体も破滅に向かう二人の男(ブルーノとガイ)、とりわけ精神的に追い詰められてどんどん壊れていく二人の心理劇。しかも、もともとの物語自体に救いがなく、破滅に向かう二人をただ見守るしかないので、見終わった後の疲労感というのは本を読んで想像していた以上のものでした。もともと演劇というジャンルが得意ではない私の場合は、とりわけ1幕の冒頭の列車のシーンで、舞台演劇特有の早口でブルーノがまくしたてる台詞まわし、この最近の舞台演出でよく使われているような“ザ・演劇”的なセリフ回しに鳥肌がたつほどの苦手意識を感じ(本当に、苦手なんです、こういうザ・舞台演劇系の台詞回し)、苦手なものを無理矢理食べるときのように全身の力をふりしぼって身構えて鑑賞していたこともあり、本当に見終わった後はドっと疲れました。裏を返せば、もう非の打ち所のない正統派演劇なので、純粋な演劇好きにはたまらない作品だと思います。二宮主演と謳っていても、そこにはジャニーズ臭は皆無なので、むしろ、ただ二宮さんのビジュアルを追いかけて鑑賞するジャニーズファンよりも、1人でも多くの純粋な演劇ファンにこそ見てもらいたかったと思うぐらい、一つの演劇作品としてクオリティの高い作品でした。といいつつ、私も二宮目当てで鑑賞しにいったうちの1人なので、偉そうなことは言えないんだけどね。(苦笑)

私はワーナーの戯曲を読んでいないので、ハイスミスの原作との比較のみになりますが、原作に比べると、今回の舞台はブルーノとガイの関係性に同性愛的な要素を強めてあった気がします。ハイスミスの作品には、こういう要素を忍ばせてあることが多いし、実際に「見知らぬ乗客」の原作でも、それっぽい雰囲気は感じられますが、舞台のほうが顕著に匂わせてある感じです。パンフレットを読むと、アッカーマンさんは、二宮さんがブルーノを演じるに当たり「同性愛」を意識するようにハッキリと指示されたとのことなので、これはアッカーマンさんの解釈なのでしょう。あとブルーノと母エルシーの関係も、原作よりも舞台のほうが濃密で、単なる子離れできていない親&マザコンの息子という枠を超えた近親相姦的な空気すらも滲ませてある感じがしました。「同性愛」や「近親相姦」という二つの禁断的な要素が加わることによって、原作以上の緊張感と息苦しさとが加わり、さらに濃密な空間となって、見ごたえという名の疲労感も増幅された感じでした。

私の場合、テレビドラマや映画等、映像での二宮さんの演技は何度も目にしているけれど、舞台で演じる二宮さんを見るのは実は初めて。先日(=鑑賞した日)の記事にも書きましたが、ジャニーズ舞台だから、まず二宮和也ありきの構成と演出なんだと思っていたのだけれど、実際に目にしたものは、ちょっと想像と違っていて、これは演出家のアッカーマンありきの舞台なんだということを見ていると痛感させられました。主演の二宮さんですらコマの一つでしかないというか、もちろん主演ですから見せ場は山ほどありますが、いつもの二宮流(≒既にある演技の引き出しの中からカードを選んで出してくるような芝居)ではないというか、二宮らしさ(≒今まで使い慣れていた手持ちのカード)を完全封印しているというか、とにかくアッカーマンの用意したブルーノという型枠にキッチリと嵌め込まれた(=はまり込む努力をした)俳優:二宮和也を見せてもらったという雰囲気の舞台でした。なので、二宮風ブルーノではなく、あくまでアッカーマン風ブルーノとよびたくなるような、どこにも私の見慣れた嵐・二宮和也がカケラも存在しない、むしろ演者が二宮さんであることを忘れてしまうようなブルーノでした。それはある意味、大きな感動であり、俳優:二宮和也ファンとしては、心底、才能に惚れさせられる空間だったのですが、それと同時に嵐・二宮和也のファンとしては、どこにも嵐・二宮和也の存在しない空間というものは、どこかさびしくもあり、なんとも複雑な心境でした。

今回、初めて舞台で生で演じる二宮さんを見て、気がついたのは彼の声力。とにかく、よく通る声で、耳に心地のいい滑舌で、発声がとても聞き取りやすい。もともと嵐の中でも声量が一番大きい人だとは思っていたけれど(なのでユニゾンパートで彼が音程をハズしたときの破壊力も絶大・・・。苦笑)、一幕冒頭のブルーノがガイに早口で喋りまくる場面も、ハキハキとしたよく通る声で弾丸のように早口で喋りまくるのですが、その一字一句が、すべてキッチリと聞き取れる。後半に来ても、囁く声や、涙声、どれも綺麗に会場に響きわたって通るので、台詞の一つ一つがしっかりと聞き取れるので心に入ってきやすい。これは舞台で演じる者にとって大きな財産だと思いました。普段、テレビや映画などでの御芝居を見ていると、二宮さんは、言葉よりも表情と目で演じる人という印象が強かったのだけれど、表情や目は言わずもがな、言葉でも仕草でも体中で演じれる人なんだ、やはり彼は俳優になるべき才能を持って生まれた人なんだなーと改めて感じました。

そして、二宮君の演じたブルーノという青年。原作から既に非常に痛々しい人物ではあるのですが、舞台用に付け加えられた場面や設定のせいもあって、小説以上に「可哀相」「気の毒」という気持ちを強く感じました。あと、原作以上にブルーノの幼児性みたいなものを強く感じました。原作を読んだ段階では、ブルーノを「精神的に幼い人物」だと捕らえていたものの、その「幼児性」は「可愛い」と直結はしていなかったのだけれど、舞台で二宮さんが演じるブルーノを見ていると、その幼児性を可愛いと感じている自分がおりました。はた迷惑な可愛さなんだけれどね。(苦笑)

私が最もせつなさを感じたのは、ブルーノがガイに「おまえが(警察に)話したのか?」と疑われて問い詰められる場面。そこでのブルーノの怯えたような泣き出しそうな驚きの表情と、「僕が言うわけないじゃないか!100万年経っても、100万ドル詰まれても、絶対に言わないよ。言うわけないよ。」みたいなニュアンスのセリフを訴えるシーン。大好きな人に疑われたときのショックと、必死で弁解したい気持ちと、伝えたい愛情が混ざり合ったような声のトーンと表情と仕草が、もうなんとも切なくてグっときました。あと、母親エルシーに見捨てられた後の「ママー!ママー!」と狂ったように泣き叫ぶシーン。この「ママー!ママー!」と連呼する合間に、1度だけ「おかあさん・・・・。」と呟いていたと記憶しているのですが、この「おかあさん・・・」と呟いた部分が本当に痛々しさ満点で胸を打ちました。ちなみに、原作には、母親に見捨てられるという場面は存在しません。母親とブルーノの関係は、原作では最後まで同じです。

あと、「怒り」を表すときの二宮さんの眼光の凄まじさも印象的。ことあるごとに常々しつこいほど言っておりますが、私は、怒っている演技をしているときの二宮さんに独特の色気を感じており、最高に色っぽい!と思うのは、いつも「怒り」を表す瞬間だったりするのですが、今回の舞台でも「怒り」を表現する場面が何度か登場し、その都度放たれる独特の色気にゾクゾクさせられました。激昂したり、静かに怒ったり、怒りの表現も多種多様に登場しておりましたが、一番色気を感じたのは静かに怒っているとき。ガイとアンの結婚記者会見をジーっと見守っている目なんて、嫉妬と憎悪と怒りと愛情が入り混じった表情にゾクゾクしました。怖エロい。(笑) この作品では、イライラと怒っている場面がけっこう多いので、怒る二宮好きとしては、そういう意味では非常に見どころらだけでした。

ブルーノの最期は、原作では船から転落しての溺死です(※事故なのか自殺なのか明確にはされないまま、判断は読者にゆだねられている)が、今回の舞台では、ガイの所持していた拳銃での暴発事故のような自殺のような、これまた見る側に判断はゆだねられているようなラスト。「僕が自殺をするなら、一番憎い相手を犯人に見せかけるような自殺をしてやる」だとか、息を引き取る際の「ありがとう」等の数々のセリフや伏線からも、これを「自殺」だと解釈しない人は少ないとは思いますが、そう考えると、望みどおりに一番憎い相手を犯人に見せかけるような(=愛する人の手で殺されたような)自殺をして死んでいった舞台のブルーノは、1人で水の中に沈んでいった原作のブルーノよりは幸せだったんじゃないかな?と、そこに僅かな救いを感じたりもしました。ただ、このブルーノが息を引き取った場面でガイがブルーノに対する「愛」を吐露するシーンや接吻する演出は、「愛」と「憎しみ」は表裏一体なのだという説明で片付けるにしても、若干唐突だったような気もしなくはありません。結末は、舞台ではガイが自首するという形になっていましたが、原作は違います。原作では、ブルーノの死後、ガイがとった行動が裏目に出て、結果的に罪が露呈しガイが逮捕されて終わります。どちらが面白いかと聞かれれば、私は原作のオチのほうが面白いと感じたけれど、今回の舞台作品全体としてのまとまりを考えると、やはり今回は、ガイの自首という形での終わり方がベストなのかなという気はしました。

そのほかのキャストでは、やはりガイ役の内田滋さんが印象的でした。二宮さんとダブル主演のような役どころだし、ブルーノと真正面からぶつかる役だから、二人の演技力やビジュアル、いろんな資質が対等でないと、この作品はダメになる。その点、内田さんは、ビジュアルも爽やかで舞台栄えするし、非常に声量も大きくてしっかりしていて(ご本人のブログ記事によると喘息持ちで途中発作が出たりしてたいへんだったようですが)、私が見た回では、セリフもとても聞き取りやすく、演技力もしっかりと説得力があって、ガイという真面目なキャラクターの雰囲気にもピッタリで、二宮さんと二人でこの作品のクオリティを保ってくれていたと思います。とりわけ2幕以降の壊れていく様子だとか、イライラしながらも、どこかブルーノへの愛が見える雰囲気が、なんとも奥深くて印象的でした。しかし、ここまで追い詰められる役をマチネ、ソワレと1日2公演×約1ヶ月演じた内田さんの心労は、ブルーノを演じた二宮君以上に凄まじかったことでしょうね。見ている私ですら1回見ただけでヘトヘトに疲れるのだから。(苦笑)

秋吉久美子さんのエルシーは、原作のエルシーのイメージではなかったのですが、舞台版のエルシーとしては、かなり役柄に似合っておられたし、声量もあったし、セリフも聞き取りやすかったし、金髪も似合っておられたし、息子との怪しい関係を醸し出す雰囲気と色気も似合っていたし、個人的には全く不満はありません。それにしても、噂の胸の谷間は本当に凄かった。思わずオペラグラスでみちゃいましたから。(笑)あの胸元のすぐ近くに顔を寄せるシーンが何度かあったブルーノ二宮さんもたいへんだっただろうな。(笑)

ただ、もう、どうにもこうにも残念で仕方がなかったのがアン役の宮光真理子さん。明らかに力量不足かと・・・。まず声量が全くもって足りていないので、声が届いてこないし、セリフ回しも一本調子で微妙。しかも、常にガイとブルーノの間に立つ役どころゆえ、演技の出来る2人(二宮さんと内田さん)の間に入ってくることもあり、ひたすら演技力の差が目だってキツかった。いくらアッカーマン作品の常連でも、明らかに実力的な見劣りが否めないだけに、もう少しできる人を配役しておいてくれれば・・・と残念で仕方がありませんでした。それに比べて、ミリアム役の女優さんの演技達者ぶりは圧巻。殺されても仕方がないかもと思わせる憎たらしさが滲み出ており、殺され方も妙にリアルで怖かった。いっそのこと、ミリアムとアンの配役を変えてほしかったぐらい。あと、演技力云々ではないのですが、どうして、ジェラードを、あんな風にマッチョ路線を強調させるようなキャラに変えちゃったんだろう?無駄に上半身裸になって肉体美をみせたがるジェラードが、なんだか意味不明で、作品からかなり浮いている気がしました。普通でいいのに。まあ、それもアッカーマンさんの嗜好なんでしょうか?(←意味深)

と、なんだか、とりとめもなく書き連ねましたが、とにかく演劇作品として完成度の高い作品で、見終わった後も、ずっとブルーノという人間について考えてしまいます。それだけ心に残る印象は強い作品、ただし、ドっと疲れるという。(苦笑) そんな感じの作品でした。こんなに素晴しい作品なのだから、できることなら、一般の方々の目に触れる機会を設けてほしい。それこそNHKの芸術劇場とか、WOWWOWの有料放送でもかまわないから、テレビで放映してくれればいいのになぁ・・・。(遠い目)

カーテンコールもジャニ臭ゼロ。ひとこと「ありがとうございました」と二宮君が声をかけたのみ。まあ、客席には、例に漏れず「にの~♪」と叫んでいた空気の読めない人もいましたけど、上演中にキャーキャー騒いだり、オシャベリしたり、奇声を上げたりするような非常識な人は、私が見た回ではいなかったし、もう、そういう隙すら与えない緊迫感のある作品だったので、そういう点でも、完成度の高い芝居を見た感じがしました。とにかく、この貴重な舞台を見ることができて、本当に良かった。疲れたけどね。(苦笑)


クレイグ・ワーナーの戯曲はこちら

057301972XStrangers on a Train (French's Acting Edition)
Samuel French Ltd 2003-02-20

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原作は残念ながら現在絶版中。

4042518028見知らぬ乗客 (角川文庫)
Patricia Highsmith 青田 勝
角川書店 1998-09

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英語で読むって手もあります。英語版はマーケットプレイスでも安い。

0099283077Strangers on a Train
Vintage 1999-08-12

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0140037969Strangers on a Train (Penguin crime fiction)
Patricia Highsmith
Penguin (Non-Classics) 1979-06-28

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ヒッチコックの映画はこちら。

見知らぬ乗客 [DVD] FRT-106見知らぬ乗客 [DVD] FRT-106
アルフレッド・ヒッチコック, パトリシア・ヒッチコック, ルース・ローマン, ファーリー・グレンジャー, アルフレッド・ヒッチコック


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このコメントは管理人のみ閲覧できます

| | 2009/08/17 00:44 | |

Jollyさん、こんにちは。バレエ→二宮街道のくさりです。
読み応えのあるレビュー有難うございました。楽しく読ませていただきました!

お友達の方は、戯曲まで読まれたんですね。さすが、JOLLYさんのお友達です。

原作と舞台の相違。この点について、的確に記載されていて面白かったです。
幼児性・同性愛・母との変質的な愛、これらを、今回の舞台用にアッカーマンが足したのであれば、さすが「オヤジキラー二宮」。オヤジ演出家は、俳優ニノちゃんに、こういう要素をやらせたいんでしょうかね。個人的には、「拝啓」も大好きだったので、オヤジ演出のニノちゃん、好きです。

続いて、二宮の「怒り芝居の色気」。そもそも、私自身、JOLLYさんの「青の炎」レビューで、この点に、気付かされました。そっかー、芝居として上手いというより、ゾクっとする色気があるのか・・と(まぁ、その分、真っ向勝負の恋愛ものとかは、・・・)。という訳で、二宮怒りは、大好物です。
「見知らぬ乗客」は、二宮怒り好きには、大満足な演目でした。狂った怒り、覚めた怒り、脅しの怒り、・・・あんな怒りやら、こんな怒り、テンコ盛りでした。
そんな中でも、私の「ベストエ○怒り大賞」は、

母エルシーに向かって、サミーとの浮気をとがめるシーン。

「母さん、あいつと○てんのかよ。○てんのかよ。」

ここの二宮の怒りの塩梅が最高でした。
(嵐○タ的には、えっ、サミー??よりによって、なんで、ここで、その名前?笑)

長文のコメント失礼いたしました。勝手ながら、個人的感想まで書いてしまいました。こうやって、様々な意見を読ませていただけるのは、とても楽しいです。

JOLLYさんのブログは、テーマのバランス配分も良く、内容に批評性があって好きです。いつも面白く読ませていただいています。ニッキではないですが、毎日書く努力、心から尊敬します。

日頃のお礼&舞台の個人的感想まで。

くさり

追伸:アイバさんの「ただいま。た・だ・い・ま。」は最高ですね(「嵐ちゃん」の米倉涼子回での告白コント内)。「ただいま」を言わされたら、いま、日本最強なんじゃないか思いました。「マイガール」楽しみです。

| くさり | 2009/08/19 19:54 | URL |

>秘密のコメントを下さった方

お久しぶりです。その節はどうも。
舞台、御覧になられていたようで、何よりです。
そうなんですよね、原作本、再販されているようですね。
紀伊国屋あたりには山積みになっているとか。
WEBでも売ってるところもあったから、
きっと、今頃欲しくて探していた方は手にとっておられるかもしれませんね。

>くさりさん

母エルシーの浮気相手はサミーという名でしたか。
言われて見れば、妙にあの人を思い出して笑えますね。(笑)
劇中は、そんなことすっかり気にも留めておりませんでした。
さすが、「にのみまにあ」さん。
注目するところが細かいですねー。(笑)
私のブログ、節操がないでしょ?(苦笑)
それを気に入っていただけてるとは、気が楽というか、
光栄というか、ホっとします。
暖かいコメントをありがとうございます。
そして、ダーリンのドラマ、本当に楽しみです。
「ただいま」どころか、何言わせても私にとっては日本一最強ですよ。(←あいばか)

| JOLLY → 秘密のコメントの方、くさりさん | 2009/08/20 19:59 | URL |















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