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Je pense, donc je suis.

Je pense, donc je suis.(我思う、故に我あり。)  というか、ただの日記です。

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寺山修司(著)「あゝ、荒野」

この秋に蜷川幸雄の演出、松本潤主演で舞台化されるということで原作を読んでみました。(※書店では在庫なしでしたが、中古本屋さんに文庫がありました。)舞台に関しては、巻き戻しはできないし、何度も繰り返し見れるわけでもないだけに、見落としのないように、ストーリーは先に知っておくほうが何倍も深く楽しめる部分が多いと思っているので、基本的にネタバレは気にしないし、むしろ百聞は一見にしかずで、実際に見る感動は全く別次元だと思っているので、迷うことなく原作を読みました。

【文庫本】再入荷予定だそうです。

あゝ、荒野 (角川文庫)

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【単行本】再入荷しているみたいです。

あゝ、荒野

寺山 修司 PARCO出版 2005-12
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お恥ずかしながら、寺山修司については名前を知っている程度の知識しかなかったので、この本を読む前に、舞台演劇について大学で学んでおられた会社の先輩に、寺山修司の作品やその世界観について少し簡単に教えていただいたのですが、その教えてもらったものが、まさにこの本の中につまっておりました。(それと同時にたくさんの寺山関係の本を貸していただいたのですが、お借りしている本のほうは、まだ読めていません。)

これ、てっきり戯曲だと思い込んでいたら長編小説だったんですね。舞台演劇も戯曲を読むのも苦手なので、かなり身構えていたのですが、長編小説だったので読みやすかったです。作品全体のイメージとしては、全体的に暗くて、昭和テイストで、淫靡で、身体障害者や差別用語がたくさん登場し、いろんな人のコンプレックスがたくさん描かれており、奥が深くて、哲学的。性描写もたくさん出てくるし、ベッドシーンもかなり生々しいし、今や放送禁止用語扱いな差別用語もバンバン出てくるけれど、蜷川幸雄は一体どこまで視覚化&舞台化するんだろう?

そして、舞台化の報道記事を読んで、勝手に主人公は新宿新次(舞台で松本潤が演じるほう)だと思い込んでいたけれど、実はバリカン(舞台で小出恵介の演じるほう)のほうが主人公といっていいような物語だったことにも本を読んで改めて気づきました。実際、本の最初に記載されている人物説明のトップクレジットも「バリカン」のほうです。私自身がキャラクターとして気になったのも、気持ちを寄せて読んでいたのも「バリカン」の描写の部分でした。新宿新次のほうは、なんだろう、完璧というか、まっすぐで迷いがない人物。彼にもそれなりのコンプレックスやトラウマは出てくるのだけれど、それでも精神的にも肉体的にも強い人。それに対して「バリカン」は、コンプレックスの塊のような人。吃音という目に見えるわかりやすいコンプレックスもあるし、内面的な弱さもたくさん見える人。それだけに、最終的にそのコンプレックスとどう折り合いをつけていくのか、読み進めるうちに目が離せなくなったのは「バリカン」のほうでした。

新宿新次は、松本潤でイメージするのはとても簡単でした。松本潤のパブリックイメージにビシっとハマっているので、彼が新宿新次を演じても、見る側が大きな違和感を感じることはなさそう。特に「真っ直ぐさ」の部分だとか「向上心」だとかが、本人の持つ資質と重なるので似合うと思います。あと色気もあるし。そういう点では、原作を読み終えると妙な安心感が芽生えました。 そして、それと同時に、原作を読んでから、さらに興味が湧いたのは「バリカン」役の小出恵介がどこまで変貌するのだろうという点。私が抱いている小出恵介のイメージと「バリカン」の印象が違うだけに興味があります。ちなみに本を読んだ私の「バリカン」は荒川良々のイメージです。大柄で口数が少ないイメージが重なる。

作品自体を理解するのは難しい。そもそも作者が男性だということもあって、男性目線な描写が多いし、とりわけ性描写に至っては男性にしか理解できない領域でもあるだけに、もはやお手上げ。おまけに生きている時代が全く違うので、昭和の固有名詞や流行を例にあげられてもピンとこなかったりすることも多かった。もう、このあたりは空気を感じるというレベルでしか理解しておりません。そういう部分を除いても、哲学的で奥が深いので、理解するには一筋縄ではいかない雰囲気があります。ぼんやりと空気を感じることはできても、多くを語るほどは理解できておりません。ただ、後味はせつない。でも、このせつなさは、私は嫌いではありませんでした。舞台は、どんな風に仕上がるのか非常に興味があります。見れるといいけど、現実的にかなり厳しそうだね・・・。(遠い目)

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