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Je pense, donc je suis.

Je pense, donc je suis.(我思う、故に我あり。)  というか、ただの日記です。

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夏川草介(著)「神様のカルテ3」

シリーズ1作目2作目、どちらもとても気に入っている作品なので、シリーズ3作目が出たと同時に張り切って購入したものの、どうも活字に向かう気力がなくて、ひたすら放置。気が付けば1年以上放置していた様子・・・。(苦笑) やっと気持ち的に活字に向かう余裕ができてきたので読み始めたら、今回も一気でした。やはり夏川草介さんの文体、好きです。

神様のカルテ 3

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3作目の今回の作品も前2作に負けず劣らず心に沁みるお話でした。前2作から登場人物それぞれの背景だったりキャラクターだったりがわかっているから、ちょっとした日常のやりとりも微笑ましかったり切なかったり。こころがじんわりと温かく、それでいて考えさせられたりもする、そのバランスがとても心地の良い作品。

著者である夏川草介さんは医師。今回も医師として直面する問題、とりわけ医師としての哲学の部分に焦点が当ててあり、妙に病院内での物語にリアリティがありました。そのぶん、御嶽荘での物語はどこか別世界みたいなところがあったりもするのだけれど(とくに嫁のハルの完璧さ)、そこもまた息抜き的な感じが心地よい。

今回の新たな登場人物は、女医の小幡先生。「医者っていう仕事はね、無知であることがすなわち悪なの。」と言い切る小幡先生。小幡先生がその哲学を確立するまでのエピソードも切なくて、そして自分が「無知」であることを自覚し葛藤する栗原一止。悩める栗原先生は、非常に人間らしくて魅力的。そしてそれを見守る大狸先生の懐の大きさが素敵です。医者という職業は命を預かる仕事。その重みを改めて考えさせられる物語。自身の職業に誇りを持ち、向上心を持ち、責任を持ち働いている人たちがたくさん描かれているこの作品を読んでいると、妙に羨ましく感じるとともに、誇りも向上心も責任もなく働く身としては、恥ずかしくもなるという。(苦笑)

それにしてもハルさんの良くできた嫁っぷりが今回も素晴らしい。イチさんは本当に果報者だと心底思います。羨ましすぎ。(笑)あと、今回の作品は映画化が決まった後に執筆されているからでしょうか、映画化を見越してのサービスかしらね?ちょっとしたネタも最後にチョロっと出てきます。まさか小幡先生が同志だったとは。(笑)

いろんな葛藤を乗り越えて、一歩づつ医師として成長をしていく栗原先生、この際だから院長になるまで見届けたい気分です。そして、読み終わったらイノダコーヒーのアラビアンパールがむしょうに飲みたくなりました。

| 読書 | 23:25 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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