Je pense, donc je suis.

Je pense, donc je suis.(我思う、故に我あり。)  というか、ただの日記です。

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海堂 尊(著)「ジェネラル・ルージュの凱旋」上・下

海堂 尊(著)「ジェネラル・ルージュの凱旋」上・下を読みました。「チーム・バチスタ」の田口・白鳥シリーズ3作目になるのかな?時系列的には、「ナイチンゲールの沈黙」と同じ。小児科病棟で起こった出来事が「ナイチンゲールの沈黙」、救命救急のほうで起こった出来事が「ジェネラル・ルージュの凱旋」に描かれています。なので、「ナイチンゲールの沈黙」から続けて一気に読んだほうがわかりやすいし面白い。そして、シリーズの中では、今のところ、これが一番面白かった。

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この作品は、作者の言いたいこと、伝えたいことが、ものすごく強く出ているなと感じました。作者の海堂氏は、外科医、病理医を経て、現在は独立行政法人放射線医学総合研究所重粒子医科学センターAi情報研究推進室室長という肩書きを持っておられる方。この作品は、今まで読んだシリーズの中で、病院(大学病院)が抱える問題、医学界が抱える問題、医師たちが抱えるジレンマ、社会への問題提起、そいうものがものすごく強く物語に出ているように思いました。速水先生の語る正義は、そのまま作者の気持ちを代弁しているかのようだし、ケチをつけるお偉方たちをやりこめる白鳥氏の語る内容も、そのまま作者の気持ちを代弁しているよう。とくに「オートプシー・イメージング(Autopsy imaging、Ai、死亡時画像病理診断)の重要性と社会制度への導入」への作者の思いは、痛いほど伝わってきます。

素人ながらに、大惨事の際、マスコミのヘリコプターはうんざりするぐらい飛び回っているのを見るにつけ、そのマスコミのヘリコプターで患者の輸送はできないのか?とテレビの中継を見て思ったりしていました。ドクターヘリの導入を切望する速水先生と、病院全体の運営を考えると資金が捻出できないという運営側。現場の意見と管理側(上層部)の意見というものは、どこの世界でも食い違うもので、医療界に限らず、「踊る大走査線」の青島警部然り、私の働く業界然り、現場側と経営側のジレンマってのはいろいろあるわけなんだよね・・・。まさに理想と現実の板ばさみ。そこにはもれなく「お金」の問題が絡んでくるわけで・・・。そして医療の現場では、そこに「人命」も関わっているわけで・・・。そういう社会的な問題を普段じっくり考えたりする機会のない読者にも考える機会を与えてくれる、この手の医療小説というものが私は割りと好きだったりします。(ex.「神様のカルテ」然り) なのでシリーズの中でも、とくにこの「ジェネラル・ルージュの凱旋」が好きです。そして、速水先生。これ、誰もが惚れるでしょ。(笑) カッコよすぎるよねー。一本筋が通っていて、信念を貫く、赤い口紅が似合う男。(笑) 速水先生が登場する「ジェネラル・ルージュの伝説」や、そのほかのシリーズもぜひ読んでみたい。

| 読書 | 19:05 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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