Je pense, donc je suis.―JOLLYの徒然日記―

Je pense, donc je suis.(我思う、故に我あり。)  海外旅行、フランス、映画、試写会、バレエ鑑賞、オトコマエ、母性本能をくすぐる男、猫、靴、ジェルネイル、衝動買い etc.をこよなく愛するお気楽OLの日々のつぶやき。

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「ディパーデット」

待望の「ディパーテッド」(公式サイトはこちら)を一足早く、試写にて見てきました。一般公開は 2007年1月20日からですが、製作発表の段階から見たくてたまらなかった作品なので、早くみれてラッキー。

departed.jpgディパーテッド
原題:THE DEPARTED
製作:2006年 アメリカ
上映時間:152分
【宣伝コピー】『男は、死ぬまで正体を明かせない。』
【クレジット】
監督: マーティン・スコセッシ
製作: マーティン・スコセッシ、 ブラッド・ピット、 ブラッド・グレイ、 グレアム・キング
脚本: ウィリアム・モナハン
オリジナル脚本: アラン・マック、フェリックス・チョン
音楽: ハワード・ショア
出演:
レオナルド・ディカプリオ、 マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、 マーク・ウォールバーグ、マーティン・シーン、レイ・ウィンストン 、ヴェラ・ファーミガ、 アレック・ボールドウィン、 アンソニー・アンダーソン、 ケヴィン・コリガン 、 ジェームズ・バッジ・デール、 デヴィッド・パトリック・オハラ、 マーク・ロルストン、 ロバート・ウォールバーグ、 クリステン・ダルトン、 J・C・マッケンジー

ディパーテッド (出演 レオナルド・ディカプリオ)ディパーテッド (出演 レオナルド・ディカプリオ)


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御存知のとおり、この映画は、数年前に大ヒットした香港映画「インファナル・アフェア」のハリウッド版リメイク作品。「インファナル・アフェア」は、私のお気に入り映画なので、リメイク話が出た段階から、もう気になって気になって仕方がなかったのである。もともと、リメイク権はブラッド・ピットが買い取って、主演もブラピだということだったのだけれど、ディカプリオの名前が挙がってきたあたりから、いつのまにやらブラピが降板し、レオナルド・ディカプリオ、 ブサイクマット君ことマット・デイモン、マーク・ウォールバーグという、猿顔3人衆でキャスティング確定。いやはや、この3人が並ぶと実写で猿の惑星が撮れそうなぐらい、猿オーラ満点。ちなみに、オリジナル版でトニー・レオンが演じた潜入捜査官をレオナルド・ディカプリオ、マフィアの親分に育てられて警察に潜入するアンディ・ラウが演じた男をブサイクマット君(マット・デイモン)という配役になっております。個人的には、逆の配役で見たかった気も・・・。メガホンを取るのは、巨匠マーティン・スコセッシ。マフィア物を撮らせたら右に出るものはいない監督ですが、じつは、ワタクシ、スコセッシの作品とは、どうも相性が悪いのだ。まず基本的に長い作品が多いので飽きちゃうし、暴力性が強すぎるのと血なまぐさいテイストが苦手だし、どうも、どの作品をみても苦手意識が先に立つ監督。だから、ちょっと身構えつつ鑑賞。今回、アカデミー賞候補ともいわれていて、すでにゴールデングローブ賞の多数の部門でノミネートをされている本作ですが、単刀直入にいいますと

かなり期待はずれ。無料試写でよかった・・・。

血なまぐさいスコセッシ節は健在で、それを求める方だと満足できるものになっているのかもしれません。ただね、「父親たちの星条旗」だとか「硫黄島からの手紙」を見てしまった今となっては、頭を銃で打ち抜かれる人だとか、警察とマフィアとの激しい銃撃戦などの血なまぐさい場面を見ても、その1つのシーンにこめられているメッセージが「父親たちの星条旗」だとか「硫黄島からの手紙」ほど心に響くものではないので、あ、スコセッシらしいテイストだなと思うだけで、心に受ける衝撃がどうも薄いのです。そういう残酷さを見慣れて感覚が麻痺してしまったというわけではなくて、心が揺さぶられないっていうのかな、胸に残るのは嫌悪感だけで、心を突き動かすような衝撃や感動ではないんですよ。いまだ、アカデミー賞では監督賞を一度も受賞したことのない無冠の巨匠のスコセッシ。2004年「アビエイター」、2002年「ギャング・オブ・ニューヨーク」、1990年「グッドフェローズ」、1988年「最後の誘惑」、1980年「レイジング・ブル」と、再三ノミネートされているにもかかわらず、すべて受賞を逃したスコセッシなので、今年こそはスコセッシに監督賞か作品賞をと思ったけれど、これじゃ無理だとおもうな。やはり、どう考えたって、作品賞も監督賞もイーストウッド優性だと思います。
ストーリー自体は、基本的にはオリジナルに忠実なのですが、アイリッシュ・マフィアやFBIをストーリーに絡めたりして、ところどころハリウッド風にアレンジしてあります。オリジナルを既に見てしまっているだけに、エンディングまでストーリーを知ってしまっているというのは、サスペンス要素も含むこの映画にとっては非常に分が悪い気とは思うわけですが、そういう部分を抜きにして、オリジナル版と比較することも極力控えて判断しても、駄作だとは思わないけれど、秀作だとも思わないレベルの作品でした。オリジナルと比較してはいけないのかもしれませんが、比較なくしてリメイクなど有り得ないとも思うので、あえて言わせていただくなら、全くオリジナルを超えていませんね。オリジナルが4つ星なら、こちらは2つ星って感じかな。オリジナルは、鏡合わせのような二人の若者が、組織と自我、任務と良心との板ばさみで苦悩する姿を描いたサスペンス仕立ての人間ドラマの秀作でしたが、こちらは単なるマフィア映画?単なるドンデン返しモノ?といった、なんとも淡白な後味の映画で、全く余韻が感じられない作品でした。
何が期待はずれだったって、描かれている人間関係が薄っぺらいこと。この作品もスコセッシ作品らしく2時間半近くあって長いのだけれど、その中で人間関係には時間をかけて描写しているにもかかわらず、どの関係においても「絆」って物が感じられなくて、それゆえに誰が誰を裏切ろうが、何をしようが、いまいち同情が沸かない。もっと突き詰めると、どのキャラクターも魅力がない。アメリカ風にアレンジしたが故に、キャラクターの人間味が、どれもこれも消えちゃった感じ。したがって感情移入が全くできませんでした。
ディカプリオは演技力もあるすばらしい俳優だとは思うけれど、脚本や演出のせいもあってか、熱演が空回りしている印象。恐怖と戦う苦悩は見えるが、自分自身の良心と戦う苦悩や、マフィアとはいえ周囲の人間を裏切っているということへの罪悪感だとか良心の呵責みたいなものが伝わりきらないせいか、痛々しくも感じなかったし、同情もできなかった。やはり潜入捜査官の苦しみや孤独というと、真っ先に「フェイク」でのジョニー・デップの演技やオリジナル版のトニー・レオンの演技を思い出しちゃうんですよ。ああいう瞳で演じるような静かな表現が私は好きなので、どうも今回のディカプリオの熱演には逆に興ざめしてしまいました。 最近のディカプリオは、スコセッシとタッグを組むことが多く第二のデ・ニーロになりたいという意気込みはよくわかるんだけれど、悲しいかな、演技力はあれど、やはりフィルム・ノワールが似合わないという致命的な問題があるような気がします。どうも無理してる感が痛々しいというか、見苦しいというか。
ブサイクマット君は、今までの出演作の中でも、かなりトップクラスのブサイク度を発揮しておりました。本気ブサイク。しかもハーバード出のお利口なブサイクマット君だというのに、出世街道を突き進むエリートっぽさも感じられず、頭のよさも見えず、権力に憧れるようなタイプにも見えず・・・。最後のあたりは、何が目的なのかもイマイチ伝わらない。
ジャック・ニコルソンの親分も、オリジナル版のエリック・ツァンの演じた親分だとか、「フェイク」のアル・パチーノの演じた親分のような、もうちょっと人間味あふれる、怖いけれど憎めないタイプの魅力的な親分かと思ったんだけれど、全く違っていて、ただのクレイジーで不気味なだけのおっさん。これ、かなりガッカリ。まあ、あえてその路線を狙ったのかもしれないのだけれど、そうしちゃうと殺されてもかまわない人みたいに見えちゃうから、その後の展開もなんだかなーとテンションが下がってしまうわけです。
最も最悪だったのは女医。何なんですか、あの女。性に開放的なお国柄とはいえ、あれだとただの尻軽女じゃない?ただでさえ低いイメージのアメリカ女の品位、さらに急下降。ああいうのはね、プラトニックだから感動するところがあったわけですよ。潜入捜査を指揮していた上司も、いいおっちゃんには見えるけれど、頼りになる人というイメージでもなかったし、人情物語を絡めてこないから、例のショッキングな落下場面すらも、どうも中途半端。そして、マーク・ウォールバーグの劇中での存在意義も謎。最後のためだけに用意された役のよう。ラストもなんだかなぁ・・・。ラストの展開はオリジナル版と変えてきているのだけれど、あんなの誰でも読めちゃうし陳腐すぎるでしょ。結局のところ、すべてにおいて、基本的に手を加えた部分の脚本のツメが甘い気がする。封筒に書いた「Citizen」の文字もデカすぎ。(笑)あんなの、だれでも怪しむって。あと、音楽もうるさい。騒々しくてイライラする。カンに触りました。ま、とにかく、オリジナルの「インファナル・アフェア」は名作だったなということを再確認させてくれたリメイク映画でしたね。見終わった後、個人的には、この作品のリメイクは、トニー・スコットに監督してもらいたかったなと思ったりしました。彼ならオリジナル版の持ち味でもあったスピーディー&スタイリッシュな雰囲気に負けないテイストで仕上げてくれそう。キャストはブラピとジョニデ希望。でもこの脚本だったらパス。あくまで香港版に忠実に作ってくれるのであれば、ブラピとジョニデ希望ということで。

オリジナルの香港映画「インファナル・アフェア」。名作です。

インファナル・アフェアインファナル・アフェア
アンディ・ラウ アンドリュー・ラウ アラン・マック


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潜入捜査官モノなら「フェイク」のほうが感動的でした。

フェイクフェイク
マイク・ニューウェル ジョニー・デップ アル・パチーノ


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| 映画 | 21:17 | comments:7 | trackbacks:1 | TOP↑

COMMENT

予想通り?

フェイクに食い付きました(^^;)
私のイチオシなので・・・ははは・・・
そっかー、ディパーデットおもしろくなかったのかー・・・
じゃ、CATVにくるまで待つことにします(笑)

| じょにー | 2006/12/27 23:45 | URL |

JOLLYさん、こんにちは。
硫黄島のアレコレを見てると嫌でもアカデミー絡みの話にぶち当たるので、この作品も興味津々でしたが…そういうレベルでしたか(笑)そうなんですよね、硫黄島作品を見た後だと、比較するモンでもないと分かっていながら、どれも薄く感じてしまうんですよね。
果たしてアカデミーの行方やいかに。

| うみ | 2006/12/28 14:00 | URL |

>じょにーさん

「インファナルアフェア」を見てしまっている人にとっては、たぶん満足できない作品だと思うのですが、見ていなければ、どう転ぶのかわからない結末だとか、緊張感を感じることもできるのかも。
ドラマや人間模様という点では「フェイク」のほうが絶対イイ。でも「フェイク」と「インファナル・アフェア」だと、スタイリッシュさと緊張感の持続という点で、私は「インファナル・アフェア」のほうが好きです。

>うみさん

私を含め、オリジナルを見てる人だと、こういう評価になっちゃうと思うのですが、アメリカ人の大半はオリジナルの「インファナル・アフェア」を見ていないと思うんですよ。だからこの作品の評価も高くなってる気がするんですよね。作品の完成度という点では、私の見解では「硫黄島からの手紙」のほうがはるかに上なのだけれど、やはり全編日本語というあたりで、アメリカ人にちゃんと伝わるのかなという不安があったりします。アカデミー賞はアメリカ人の選ぶ賞だから、どうなのか微妙ですね。
ただ、監督賞に関しては、イーストウッドで決まりかな思っています。やはり完成度の高い作品を2つも作り上げているので。2つってのは大きいと思います。でもスコセッシにもいいかげんに賞をあげてほしいんですよね。イーストウッドも素敵な方ですが、スコセッシもとてもチャーミングな方なので。あ、でも「バベル」のアレハンドロ・ゴンサレスも気になります。「バベル」は未見ですが、この人の過去作品「アモーレス・ペロス」とか「21グラム」とかを見てると、今回の映画も凄そうな気がするし。本当にオスカーの行方はどこに行くんでしょうね。

しかし、ゴールデングローブ賞の助演男優賞に、この「ディパーテッド」から、マーク・ウォールバーグとジャック・ニコルソンがノミネートされているのは、正直解せない。ジャック・ニコルソンは、スゴイけれど想定範囲内の演技だったし、マーク・ウォールバーグなんて、さらになぜ?という感じ。あのマーク・ウォールバーグだったら「硫黄島」の二宮君のほうが凄かったと思うんだけれど、やはり日本語は不利なんでしょうね。アメリカの賞ですもんね。

| JOLLY | 2006/12/28 23:04 | URL |

はじめまして、、

始めましてこんにちは
今cmを見てついに来たか!とパソで検索してたらこちらに辿り着きました。大好きな「インファ」のリメイクだから早く見たいけど、、作りが甘い、そうですか、心構えが出来てよかったです。ありがとうございます。

| 0325 | 2007/01/02 21:23 | URL |

>0325さん

オリジナルが大好きな方には、たぶん不評だと思います。
オリジナル未見の方の反応は、案外イイのかもしれません。

| JOLLY | 2007/01/02 21:29 | URL |

TBさせていただきました

始めまして!私も試写会行きました。とってもとっても私と感想が似ていて、「そうそう!!そうなのよ!!」と相槌うちまくりでしたよ。
似たご意見の方がいらして嬉しいです。私だけ??と思っていたので・・・
勝手ながらトラックバック送らせていただきましたm(__)m 見る見ないはモチロン皆様の自由ですが、同じ意見の者もいるということで・・・

まったく、香港版と比べると、つくづく残念な映画でしたね。

| ほうず | 2007/01/14 20:10 | URL | ≫ EDIT

>ぼうずさん

コメントありがとうございます。
同じ感想でしたか、それは心強い。(笑)
この映画、ワタシの周囲では、おおむね不評なのですが、世間一般的にはどうなんでしょうかね。
あと、TBなんですが、当ブログは、引用なしのTBは拒否設定してあるので(あまりにも迷惑TBが多いので)、引用のない場合、TBが届かないかもしれません。

| JOLLY | 2007/01/14 22:00 | URL |















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| ほうず庵 | 2007/01/15 00:20 |

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